十干の「乙(きのと)」を解説。しなやかなる草木を読み解く

今回は十干の「乙(きのと)」について解説します。

前回の甲(木の陽)に続き、木の陰である「乙」を知ることで

五行の「木」についての理解が一層深まります。

目次

 乙の基本性質|しなやかに、したたかに生きる

十干の中で二番目に位置する「乙」は、
五行では「木」の性質を持ち、
陰陽では「陰」に属します。

「甲」が大きな樹木であるのに対し、
「乙」は草花やツル性の植物を象徴します。

しなやかさ、柔軟性、協調性、感受性、優美さ、神秘性
といったキーワードで表され、
環境に適応しながら、
したたかに生きる力強さを持ち合わせています。

「乙」は、その柔軟性と適応力の高さから、下記のような特徴を持っています。

  • 自然界の事象: 草花、ツル、蔓、ハーブ、薬草、風
  • 人物像: アーティスト、デザイナー、美容師、カウンセラー、秘書、学者
  • 身体: 首、肩、手足、肝臓、胆嚢、神経
  • 性格: 優しさ、共感力、協調性、繊細さ、用心深さ、依存心、優柔不断

周囲の環境に合わせて柔軟に変化し、
調和を重んじる「乙」は、
まるで蔓(つた)が他の植物に絡みつくように、
人や環境に寄り添いながら生きていきます。

適応力があり柔軟ということは、裏を返すと
周囲の意見に左右されやすく、
他人の意見によって、コロコロと自分を変えてしまう面もあります。

基本的には優しく慈愛に満ちていますが、
ちょっとしたことで自身を失いやすく気弱になってしまい
依存心が強くなる傾向もあります。

他の十干との関係性

他の十干との関係性から、「乙」の多面的な性質が見えてきます。

  • 「甲(きのえ)」との関係: 「甲」は大樹であり、「乙」にとって守ってくれる存在。しかし、過度な保護は「乙」の自立を阻害する可能性も。
  • 「庚(かのえ)」との関係: 「庚」は斧を象徴し、「乙」にとって脅威となる存在。しかし、「庚」によって剪定されることで、新たな成長を促されることも。
  • 「辛(かのと)」との関係: 「辛」は宝石や装飾品を象徴し、「乙」の美しさを引き立てる存在。しかし、「辛」に依存しすぎると、本来の個性が失われる可能性も。

これらの、他の十干との関係性を通して、
「乙」は自身の強みや弱みを理解し、成長していくのです。

乙を持つ人の特徴

「乙」を持つ人は、優しく、共感力が高く、
周囲の人々を癒す力を持っています。

環境への適応力も高く、
どんな状況でもしなやかに対応できる強さがあります。

しかし、優柔不断で依存心が強い一面も。

自分の意志をしっかり持ち、
主体的に行動することで、
より輝きを増すでしょう。

感受性が豊かなため、ストレスを溜め込みやすい傾向があるので、
心身のリフレッシュを意識することも大切です。

まとめ

「乙」は、しなやかに、そして美しく生きるためのヒントを
与えてくれます。

この記事を通して、「乙」の魅力や特性を理解し、
自身の成長に役立てていただければ幸いです。

四柱推命の世界は奥深く、
まだまだ学ぶことはたくさんあります。

他の十干についても学びを深め、
自分自身をより深く理解する旅を続けていきましょう.

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