今日は、四柱推命の勉強を始めたばかりの方が、
ある段階で必ずといっていいほど直面する悩みについて
お話します。
それは「鑑定の結果に対する責任の重さ」です。
「私の一言で、相手の人生が変わってしまうかもしれない」
「もし、間違っていたら……」
「“当たらなかった”と言われたら、どうしよう」
そんな不安を抱えたこと、ありませんか?
実はこれ、多くの先輩鑑定士たちも通ってきた道です。
この記事では、そうした重さの正体や、
心の持ち方について、一緒に考えていきます。
人生に関わる助言だからこそ重い
四柱推命の鑑定は、単なる「当たる・当たらない」の世界ではありません。
私たちが取り扱っているのは、生まれ持った命式を読み解き、
人生の流れや可能性を伝えること。
そして相談者が、自分らしい選択をしていくためのヒントを与えることです。
相談内容の多くは、以下のようにとても人生に深く関わっています。
- 「今の仕事を辞めるべきでしょうか?」
- 「彼と結婚してもうまくいくと思いますか?」
- 「子どもが不登校で悩んでいます。どう接すればいいですか?」
こういった内容に鑑定士として答えることは、
非常にやりがいがある一方、重さを感じる方もいるでしょう。

先生、前に“結婚は来年以降の方がいい”ってアドバイスしたら、相手が“別れる!”って怒ってしまって…。それ以来、人に助言するのが怖くて



それはつらかったね。でも、助言と決断は別もの。きみが悪いわけじゃないよ。その人は“誰かに後押ししてほしかった”だけかもしれないし。



じゃあ、助言はしていいんですか?



もちろん。ただ、“どう行動するか”の選択は相手に任せるというスタンスを、最初に伝えておくと楽になるよ
相手が答えを求めていることへのプレッシャー
相談者の中には、
「鑑定士さんが言うなら、それに従おう」
と思っている方も多くいらっしゃいます。
自分の人生に迷いがあるからこそ
誰かに正解を出してほしいのです。
でも、鑑定士は神様ではありません。
四柱推命は、
「未来を決定する占い」
ではなく、
「流れを読み、選択肢の参考にするための道具」です。
とはいえ、相手が「正解」を求めていると感じたら、
言葉に重さを感じてしまいますよね。
会話例|責任を背負いすぎない言い方



私、転職した方がいいですか?



あなたの命式を見ると、今年は“変化”がテーマの年で、転職も運勢的には流れに乗った選択になりやすい時期です。ただ、転職すべきかどうかは、あなたの価値観や状況によっても違いますよね。私は、流れの観点から動きやすい時期をお伝えしています
こうした言い方であれば、選択の主体は相談者自身にあると明確になります。
外れた、と言われる恐怖
鑑定後、こんな連絡が来たことはありませんか?
「先生が言ってたほど、いいこと起きませんでした」
この一言で、ぐらっとくる人も多いと思います。
特に初心者のうちは、自分の鑑定力に自信が持てず、
「やっぱり自分は向いてないんじゃ…」
と落ち込んでしまいがちです。
でも、大切なのは「当たった/外れた」だけで鑑定を捉えないこと。
四柱推命で読めるのは「流れ」や「傾向」です。
そこにどう行動するかは、相談者自身の意思や環境によって大きく変わります。



先生、“来年は仕事運が良いですよ”って言ったのに、相談者さんが“なにも変わらなかった”って…



“良い運”がある年って、“何もしなくても成功する”って意味じゃないんだよ。行動することで、運が後押ししてくれるって意味なんだ。



あ、伝え方が足りなかったのかも…



そうそう。“運を活かすには行動が必要”って一言添えるだけで、相手の受け取り方も変わるよ。次回から工夫してみようね。
責任感と、適切な距離感の両立がカギ
相談者の人生に関わることを扱うからこそ、
誠実な鑑定士さんほど「重たく感じる」もの。
ですが、すべての責任を背負いこむ必要はありません。
大切なのは、「その人の人生はその人のもの」という前提を常に忘れないことです。
私たち鑑定士は、
「今、この人にとって必要な“気づき”や“視点”を届ける役割」
なんです。
まとめ
もし今、あなたが
「鑑定の責任が重くて怖い」
と感じているとしたら、それは真剣に向き合っている証です。
適当にやっている人なら、重さなんて感じません。
でも、だからこそ、
その責任を一人で背負い込む必要はない
ということも、忘れないでください。
あなたの言葉は、相手の人生に小さな光を灯すかもしれません。
でも、その光をどこへ運ぶかは、その人自身が決めること。
私たち鑑定士は、その“灯台”であればいいのです。